2人が本棚に入れています
本棚に追加
「私もお弁当食べてないの。一緒に食べようよ」
ユウコが言った。
マリカはムッとした。同情されたくなかった。
無視して、前を歩きだす。
ユウコは大声を発した。
「ねえ! 悔しくないの!」
マリカは歩いている。
「毎日毎日、パシリにされて、殴られて、バカにされて悔しくないの!」
マリカはまだ歩いている。
「私は悔しかった。教科書、ノートは落書きされて、プールではパンツを隠されて、殴られて、蹴られて悔しかった。毎日、泣いていた」
足が止まる。
「ミサトに逆襲しよう! 私たちの痛み、倍にして返してやろうよ!」
振り返ると、ユウコがいた。涙を流していた。
マリカはユウコに近づいた。
最初のコメントを投稿しよう!