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音成の手が一度離れると、今度は背中にヒヤリとした感触がした。
「ッ…ぁ…ッ……」
思わず声が出て慌てて唇を噛む。
『おい?もしもし?きいてんのか?』
背中から誰かの声が聞こえて斗羽は目を見開いた。
「聞いてる、融資の話だろ」
斗羽の背中に乗せられたのはスピーカーにされたスマホだった。
(意地悪だッ……)
涙目になりながら振り向いて訴えると、今度は両手が潜りこんできて両方の突起を痛いくらいにつねられた。
「………ッ…~~~ッ…!」
ビクビクと腰が跳ねるのを止められない。
屹立した自身が熱を放出したくて蜜を滴らせている。
(乳首だけじゃ嫌…)
シーツに自身を擦りつけて最後の足掻きをしていると、腰を引き上げられシーツから剥がされた。
「……………ここだけでイくんだ」
背後から囁かれて快感が背中を舐めるように這い上がってくる。
コリコリと摘ままれてピンピンと指先で弾かれると、直接性器に刺激を与えられているような感覚になる。
『いい加減向こうも接待してやらねぇと…』
「そういうのはお前の得意分野だろ…」
(イく…イきそうッ…出ちゃうッ…)
でもまだダメだ。
今達してしまったら、きっと声を出してしまう。
それだけはダメだ。
斗羽は唇を噛みしめると懸命に耐えた。
『まぁ、とりあえずそういう事だから』
ようやく通話が終わるらしい。
電話の向こうの相手の言葉に少しホッとする。
『それより…お前今何してんの?さっきから何か音するんだけど』
ギクッとして身体が強張る。
もしかしてバレてしまったんだろうか。
さすがの音成もぎくりとしたのか厭らしい手淫が止まった。
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