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口では抵抗するものの、肉体の方はすっかりとろけて力が入らない。
それをいいことに新城はベルトの金具を外すと、瑞希の昂りに直に触れてきた。
巧みな手淫によって勃ちあがった先端からは、愛液がとぷとぷと溢れ、瑞希の陰茎とそれをいじる新城の手を濡らしていく。
「う…っ、あっ、…あぁっ」
滑りが良くなったことにより手つきはますます妖しげに動き、瑞希はたちまち絶頂の高みへと引き上げられていく。
グチュグチュという水音と、瑞希の動きに合わせて軋むシートの音。
それと瑞希の吐く甘い吐息が狭い車内の中に響き渡る。
薄暗い中でも新城の眼差しはしっかりと瑞希をとらえていて離さない。
あぁ…
瑞希は心の中で悦びのため息を吐いた。
今この世界には新城と瑞希の二人だけ。
互いの生まれや過去、仕事や友人関係など今はどうでもいい。
この男と、どこまでも溶け合って一つになりたい…
瑞希は新城の胸ぐらを掴むとグッと引き寄せた。
近づいてきた唇に自分の唇を重ね合わせる。
それを合図に、二人は互いに顔の角度を変えながら貪るようなキスをはじめた。
吐息まで奪うような濃厚で絡みつくような深いキスに、瑞希の肉体は更に燃え上がっていく。
すると、新城が瑞希の体を拘束していたシートベルトを外した。
「狭いので上に乗ってもらってもいいですか」
普段の瑞希なら悪態をついているところだが、今日はなぜだかそんな気にもならない。
暗闇だからか、狭い車内だからか、それとも新城に素直に気持ちを伝えることができたからだろうか。
瑞希は中途半端に脱がされていた下の服を足から落とすと、後部座席に座る新城の身体を跨ぐようにして上に乗った。
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