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すると、新城がポツリと呟いた。
「困ります」
いつも以上に低い声と簡素な言葉に、瑞希は思わずかたまってしまった。
素直に言えたと思ったが、さすがにこれはひいたかもしれない。
やっぱり柄にもないこと言うんじゃなかった…
目頭がじわりと熱くなってくる。
ところが、瑞希の考えとら裏腹に新城がぎゅっと抱きしめてきた。
ふーっと吐かれた熱い息が鎖骨あたりにかかる。
「だめですよ、瑞希。そんなかわいい事言われたら優しくできなくなるじゃないですか」
そう言って見上げてきた眼は雄の欲望に満ちてギラギラとしていた。
瑞希は思わず息を呑む。
その眼をよく知っているからだ。
獲物を捕らえて離さない猛獣の眼。
全てを支配するサディストの眼だ。
「狭いからゆっくりしようと思っていたのに」
新城はそう言うと、瑞希の腰を掴み持ち上げた。
太い昂りが後孔の入り口ギリギリまで引き抜かれ、瑞希の頭は車の天井に近づいていく。
「ああぁ…んんっ、…ぬく…なっ…あ、あ、やだぁ!!」
せっかく味わっていた快楽を取り上げられそうになって、瑞希の媚肉が全力で阻止しようと一斉に蠢く。
腹の奥はたちまち切なくなり、媚肉の動きに反応して屹立からは蜜液が溢れた。
向かい合わせにいる新城の服が徐々に湿っていくのを感じる。
だが、もう自分でもどうすることもできない。
すると、完全に引き抜かれる寸前で動きがぴたりと止まった。
ホッとしたのも束の間、閉じかけた肉洞に再び楔が打ち込まれる。
パチュン、という音とともに最奥を抉られて、瑞希の身体は弓なりに反れた。
「〜〜〜〜っっ!!!!!!」
凄まじい衝撃波に瑞希は声にならない悲鳴を上げる。
腹の奥の深いとこまで新城のものに貫かれ、内臓まで押し上げられている感じだ。
だが、痛みはすぐに快楽に変わっていく。
じわじわと広がっていく甘さに酔いしれていると、再び昂りがずるずると移動をはじめた。
聞かなくともわかる。
新城はこのストロークの長い強烈なピストンで瑞希をイカせる気なのだ。
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