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…このセカイは、シナリオの存在しない物語であふれている。
初まりはいつもそう。
白紙のページから。
そして終わりは、いつも中途半端。
自然死。病死。他殺。自殺…。
そんな物語は、いつも主観的で、客観的だ。
今現在でも、その物語たちの正確な数はわからない。
主役はいつも、「自分自身」なんだから。
…そしてこのボクですら、その物語の一つに過ぎない。
なんておぞましいんだろ。
なんて理不尽なんだろ。
───ボクは、その幾多の物語が大嫌いで…
ボクという『お話』をいつも、
朱で染めていた。────
…あの子に出逢おうとも、あの子が離れていこうとも。
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