板挟み恋愛1

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部屋に入ると凛はベッドの上にいて なんか、そればかりな気がして不安になり唐突に 「凛ちゃんは私のこと、どう思ってるの?」 『理由がなきゃ愛しちゃいけねぇの?』 私が切なげに言うも、自然と誤魔化された。 「いや…」 言葉が出なかった。 それから、私が隣に座ると 『わかな…』 名前を呼ばれたと思ったが急にキスされた。 そこから始まりかけた行為だったが 隣の部屋でそれを聞いてた渚が痺れを切らして戸をバンっと勢いよく開けた。 見られた。。。 私はどうなるか不安だった。 『そんなことしてたなんて…もう凛ちゃんのこと許せない』 渚は小さく呟くと太いカッターを取り出した。 渚の服の袖に微かに血が滲んでるのを見た。 私はまだ動きを止められていてどうも出来なかった。 突然、渚が凛のもとに凄い勢いで近づき刺そうとした。 が、凛は持ち前の反射神経で回避した。 『流石は凛ちゃんだね。』 黒い微笑で渚は自分の敵とかした友人を見ていた。 動けるようになった私はカッターを奪うより先に 「その傷はどうしたの?」 『ああ、これ?』 私が心配すると渚はあっさり傷を見せた。 何回かリスカしてる後にさらに新しい傷。 流石は構ってちゃんだった。 凛はそれを見て呆然。 『おねえちゃんが裏切るたびに苦しくなって付けたの。でも、もう限界!』 そう苦しそうに前半は呟き後半は叫ぶと 凛を再び刺そうとした。 私は反射的に自然と凛を庇って刺された。 『わかな…!?』 凛が涙目で驚き 『違うのに…おねえちゃんを刺したかった訳じゃないのにっ!』 こちらも驚いてた。 「もう、そんなことしないでよ。」 私は辛そうに苦し気に伝えた。 意識が遠退く。 気がついたら病院に居て、なんとか助かったらしい。 『ごめんね?もうこんなこと…しないから』 渚はわかなを刺したことがきっかけに多少心変わりをし反省したみたいだ。 凛はというと 『俺、わかなの側に居ないほうがいい?』 こちらもそれがきっかけになり不安を抱えたようだ。 私は、 「いや…」 凛には曖昧に否定的な返事をして 「渚、自分を傷つけるような事もしないんだよ?」 渚のことは心配している。
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