第3話 苦境の初陣

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次元に悪影響が生じる?そういえば、昨日も三春崎公園で歪みのような物があったな。だが、現実世界で起こるなんて、予想だにしなかった。俺のやり方次第で、逆に破滅に導く引き金につながるなんて、力とは時に恐ろしくも感じるものだ。俺は、妖魔の行動を模索しながら、そんな譫言を考えていた。 「時詠みの術であたしを縛り上げたつもりだろうけど、残念ね。あたしもちょっとは動けるみたい。さあて、どうやってあなたの精気を吸い尽くしてあげようかしら、ククク…。」 うっかり考えこんでいるうちに、そう嘲笑いながら、俺の方へと躙り寄る妖魔。俺は、持っている剣を前方に突き出し、ヤツを威嚇した。無論、そんなもので動じるとは思えない。しかし、構えているだけで精一杯だ。剣なんて、一度も握ったこともないどころか、構え方すらしらないのだから。 「案ずるなバディよ。戦法はオーブが教えてくれるであろう。そなたはただ、それに心を合わせるだけで良いのだ。技術は後々ついてまわる。」 またしても、クロノスに考えを見透かされる。まるで心を読まれているようでならなかったが、今は考えるのはよそう。そうだ、俺にはクロノスの力がある。意識を集中して奴にぶつけるんだ。  俺は目を閉じ、大剣を握りしめて天に翳した。
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