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俺にも分かりやすいように説明してくれるのはありがたいが、俺にとっては未知との遭遇そのもの。実戦をもって能力を試すなんて無茶苦茶すぎる。薺も、同じような生い立ちをして今に至るのだろうか。
「ここまで言えばもう分かるはずよね。お前は、数百年に一度の逸材。つまり、お前に代われる人なんて、現代どころか、今後数世紀現れることはないのよ。」
なるほど…。俺がこの力を使いこなせるようになれば、薺が命を削ってまで戦う事もなくなるかも知れない。いや、そんな事自体、させるべきではないんだ。
「魂核についてだけど、あなたの心臓は、今は御霊の持つオーラで安定しているだけのこと。だから、その能力をコントロールするには、お前自身がそれを感じてその出力の強弱を決めるの。最初は難しいかもしれないけど、力む必要はないよ。むしろ、リラックスして力を感じるの。」
力を感じてコントロールする…か。とにかく、これが俺のクロノセイバーとしてのデビュー戦となる訳だ。どこまで出来るかは分からないが、実践あるのみって事ならやるしかないか。薺をサポートするには、それ相応の覚悟と責任感が必要なんだ。
俺は、眼を閉じ、そのオーラとやらの潜在能力に探りを入れることを試みた。
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