プロローグ

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私は後ろからぱっと何かが来るのが分かった。 「!」 後ろの壁を見ると、ナイフが刺さっていた。 刃渡り8㎝ほどの小さなナイフだった。 ただ、私の髪の毛が切れるほど切れ味はいい。 首なんてすぐに切れそうだ。 「よう避けられてほんますごいわぁ。」 目の前の男は笑いながら他の何本かのナイフを指に挟んで近寄る。 「さすが、刹那さんやな。さぁ、どちらが死ぬのか楽しみや。」 私が睨むと相手はニマニマと気持ち悪い笑みを浮かべた。 「ほんとその表情ええな。ゾクゾクする。」 「あっそ。」 私は足をしっかり踏み切り、全力で走り続けた。 こんな奴に人生をぶち壊されたら最悪だ。 私はどうせ死ぬなら自殺か年取って死にたい。 とりあえず、他の人間に殺されたくない。 私のプライドが傷つけられる。 このまま、逃げられたらいいのに。 「逃げても無駄や。結果は変わらへん。」 男は歯を見せて追いかけてくる。 「もう駄目なのか・・・!」 私は悔しかった。 足が速い。もう無理だ。 どうしてだよ!何でこんな目にあったんだ!!
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