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「私は流東刹那だ。よろしく頼む。」
「わぁ!刹那ちゃんかぁ。よろしくね!」
ルリエは少女そのものの笑顔を見せながら、手を握った。
まだ小さく可愛い。(少なくとも私よりかは小さい。)
「へー目ぇ覚めたんか。俺は男や。よろしゅうな。」
「お、男?」
「性別いうただけやろ。本名は公開せいへん。男って呼べや。」
にかっと男は笑う。
男の自己紹介が終わると、ルリエは私に聞いてきた
「刹那・・・なにかね、この病院のことわかる?」
「いや。・・・知らない。」
私は病院通いの毎日だが、見覚えがない。
「そっかぁ・・・刹那さんでも駄目ですか・・・」
空ははぁっとため息をついて残念そうに言った。
「私でも・・・駄目?」
「そうなんだ。」
晃は視線をそらしながらもう一回口を開く。
「ここに、閉じ込められている僕達は記憶は共有しているのに、なぜここにいるのか分からないんだ。」
「で、皆困っているわけですよ。」
空はゆっくりと正座しながら言った。
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