第1章 閉じ込められた私たち

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「私は流東刹那だ。よろしく頼む。」 「わぁ!刹那ちゃんかぁ。よろしくね!」 ルリエは少女そのものの笑顔を見せながら、手を握った。 まだ小さく可愛い。(少なくとも私よりかは小さい。) 「へー目ぇ覚めたんか。俺は男や。よろしゅうな。」 「お、男?」 「性別いうただけやろ。本名は公開せいへん。男って呼べや。」 にかっと男は笑う。 男の自己紹介が終わると、ルリエは私に聞いてきた 「刹那・・・なにかね、この病院のことわかる?」 「いや。・・・知らない。」 私は病院通いの毎日だが、見覚えがない。 「そっかぁ・・・刹那さんでも駄目ですか・・・」 空ははぁっとため息をついて残念そうに言った。 「私でも・・・駄目?」 「そうなんだ。」 晃は視線をそらしながらもう一回口を開く。 「ここに、閉じ込められている僕達は記憶は共有しているのに、なぜここにいるのか分からないんだ。」 「で、皆困っているわけですよ。」 空はゆっくりと正座しながら言った。
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