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春休み中の寮内は、いつもの賑やかさが嘘のように閑散としている。寮生のほとんどがドリームランドにいるから、寮に残っているのは。
「お、来た来た! スカート丈良し、ハイソックスもグッド! うん、可愛い可愛い」
元気な寮長と
「よし、出来る限りフォローするから、今日の説明は予定通り咲希中心で頼むな」
面倒見のいい副寮長。
「結坂、あまり優しいこと言うなよ。学園本部の人間がいるんだ、いつもよりチェックされてるのを忘れるんじゃないぞ。お前、変なとこ抜けてるんだから」
一言多い同級生と、
「わかってるって、もう! 柚子先輩、蓮先輩おはようございます! ありがとうございます」
新入生への説明係に選ばれた咲希の四人だけだ。
三年前は園香と柚子が説明に来てくれた。その説明で先端技術科がいいと思えたし、実際入って良かったと断言できる。
視聴覚室には今頃、不安でいっぱいの新入生達が集まっている筈。
「じゃあ咲希、私と慧はこっちでデータ見ながら選別しとくから! 実際見ていいなと思う子、選んで来てね」
「了解しました!」
与えられた大役に、咲希は気合を入れなおした。
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