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「でも本当によくやるよな。お前がセレブキャラとか、聞く度に笑いそうになるわ」
玲央はそう言って笑う。
「仕方ないでしょ、ランク維持に必死なの」
「でもウチがだぞ? 服だって由羅と俺のお古だった、下町生まれのお前が生まれながらのセレブとか噂されてるんだぞ? ウチの後輩なんて、気品溢れてるとか言うしびっくりだ!」
確かに大家族と貧乏で有名だった結坂家が、生まれながらのセレブなんていうのはお笑いだけど。
それでも。
「そんなに笑うことないじゃん、どれだけ苦労して外面作ってると思ってんのよ!」
ここまで笑われれば腹も立つ。咲希は小さく玲央を睨み付けた。
「悪い悪い。でもすごいとは思ってんだぞ? 完璧に演じ切って、Sランク維持してるんだから。俺だってようやくAランクだし、尚人と由羅と心菜は相変わらずっぽいし」
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