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その言葉にドキリとした。
「……まあ、三人共ランクが上がった感じはしないけど」
咲希に釣られるように、玲央の声も小さくなる。
「……やっぱりそう思うか?」
「……うん」
小さく頷いたのを最後に、沈黙が流れた。
尚人とはたまに話すし、ランクが上がった様子はないけど、大川君達と楽しくやってるみたいだから別にいい。でも、由羅と心菜は別だ。
二人の態度は相変わらず。話しかけようとしても無視。近づいただけでも睨まれる。
その上容姿と暮らしぶりはどんどん派手になっていて、最近は友達と一緒のところも見ない。見かけるのは一人でショップ街を歩く姿か、それかジュエルゲームをしている姿だけだ。
先に口を開いたのは玲央だった。
「……二人共、ジュエルゲーム挑みまくってるみたいなんだよな。勝ってるみたいだからいいけどよ」
「でもいきなり強くなったよね? 2年前は二人共、高宮先輩に完敗だったのに」
「それ、俺も思ってた」
二人の負けを祈ってるわけじゃないけど、それでもやっぱりおかしいと思う。
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