本編

パルコ27歳喪女歴年齢ビッチ

レンジでチンした昨日のごはんに、お湯で温めたボンカレーをかける。

平たいお皿じゃなくてどんぶり一杯のカレーと500ミリのジンジャーエールが、アタシの朝ごはん兼昼ごはん。
起きたら10時を回ってたんだから仕方ないよね。
女子なんだからサラダでも付け合せに用意したり、ねえ？せめてお皿に盛りつけたり、そうそうジンジャーエールだってコップで飲みなよせめて、ねえ。
そんなんだからいつまで経っても彼氏の一人もできないんだよ。うるさい。だけどセフレもいるし、不細工だけど。
でもアタシの方が不細工だ。
プリクラとか撮ると自信が出るんだけど、写メはいや。トイレの鏡にうつるアタシはそれなりにかわいいアラサー女子なのに、お店の姿見のアタシはほんとにブスだ。

カレーを食べたのにお腹いっぱいにならない。ダイエットは常に明日から、今日が毎日続くのだから、明日なんて永遠にこない。つまりダイエットなど死ぬまでしないだろうし、いつまでもデブスの喪女だから、きっとアタシに彼氏はできない。それでいいんだ。カレー美味かったし。

戸棚にカラムーチョがあったから開ける。テレビのリモコンが見つからない。仕方ない。ソファーに横になってケータイを見る。カズヤからLINEがきてる。なにアイツ、今日休みなの？「パル暇なら夜メシ行かね？」最近はスタンプも顔文字も絵文字もない。
アタシとメシ食いたいんじゃなくてアタシとセックスしたいだけなんだろ？めんどくせーけど寂しいし、やりてぇわけじゃないけどクモの巣はってもいやだからキャピキャピのかわい子ちゃんぶって返事をする。
でも会うのは夜。
カズヤの仕事が終わってからだから、それまで何してようかな。
タバコがきれたからコンビニ行こう。