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説明するのを面倒だから、蹲って頭を押さえてるバカを放置して祭壇に向かおうかと思考していると横から赤髪の少年が会話に混じってきた。
バカを放置にできるタイミングを逃した。
横やりをいれてきた赤髪を睨んでやると同時に下から"えっ"と驚愕の声が聞こえてきた。
「おいおい、そんな怖い顔すんなよ。何も間違ってないだろ」
間違ってるから睨でるんじゃない、そしてバカは目を輝かせるな。
「アス兄、今の本当」
「あぁ」
「やったー」
子供のように跳び跳ねるイケメン。
この絵をシュールだと思うのは俺だけだろうか。
「彼奴なんか残念だな。おい、目見開いてどうしたんだ」
そら、目も見開きますよ。
初めてバカイケメンに対する思いが一致したんだからな。
「お前良いやつだな」
「そうか」
手を差し出すと意味がわからなそうな顔をしながらも握り返してくれた。
さて、静観してくれていた守護隊長が早くしろと言わんばかりに睨んでくるのでバカを黙らして行きますか。
「リヒト、写真」
俺の一言でいまだに歓喜に跳び跳ねていたリヒトは沈黙し、その場で三角座りをし塞ぎ混む。
俺の前に立っていた赤髪やその他も頭の上に疑問符を浮かべているが、答えてやる必要もないので沈黙の中を祭壇に向かって歩いていく。
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