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祭壇の前までやって来たはいいが、突如して沸き起こってくる言い知れぬ不安感、リヒトの後と言うのがこの感情に追い打ちをかけているように感じる。
もし、下位だった場合の未来は絶望に埋め尽くされ、目的さえ果たすことが困難になる。
フゥ~
一つ深呼吸をする。
なるようにしかならない、考えても仕方がないか。と割り切り感情を押さえつけるように心を無にしていく。
不要な感情を拭い去ればあとは、手を翳し言葉を紡ぐだけ。
「我、契約を望む者なり。我と共に歩む者、我が声聞き届けよ」
小さな呟きのような言い方だったと思う。それでも祭壇からは一条の光が溢れ出してくる。
光が収まれば精霊が顕れるはずだった…
え~そろそろ光収まってもよくね。てか、光増えてないか。
おいおい、どうなってるんだ。
もう、眩しすぎて何も見えないんですけど。
此処で俺は意識を手放してしまった。
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