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普段なら特に気に止めることもないただの瘤。
いくら見つめてもただの瘤に変わりはないのだが、なぜか違和感を感じてしまう。
違和感の正体を探るべく一度瘤から視線を外し、辺りを見回す。
辺り全体を見回して漸く気づいた。
この違和感の正体を。
そして、再度瘤を見て間違いないと確信し、瘤のある大樹の左にある獣道を凝視する。
その時、一陣の風が吹き、森の木々を揺らし、揺らめきに沿って木漏れ日が差し込む。
木漏れ日が閉ざされる瞬間何に光が反射したように見えた。
見えたと思った瞬間俺は獣道に向かって駆け出した。
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