精霊の宴

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「アス兄」 俺が祭壇から降りてくると駆け寄ってくるリヒト。 「アス兄の精霊も凄そうだね」 「そうだな」 いちいち説明するのも面倒なので適当に相槌を打っておく。 「そうそう、すっごい気になるんだけどその剣なに」 「これか、貰った」 「え~なんだよそれ。答えに「これで全員終わったな」」 いいタイミングだぜ守護隊長。 どう答えよかと濁していると守護隊長が話し出したためにリヒトは口をつぐむ。 「これで精霊の儀は終わりだ。晴れてお前達はギルドへの登録する権利を無事得た訳だ」 守護隊長の言葉にガッポーズする赤髪の少年。 「王立ギルド民間ギルドどちらに登録するのも自由だが、俺から一つアドバイスをやろう」 特に大したこと話さない守護隊長の話を皆聞き流していたみたいだか、アドバイスは気になるらしく全員が顔をあげる。 「これからお前達がワンダーになり生業とするかは自由だが、生死が常につきまとう職業であることを忘れるな。あと、これも何かの縁だろう。人数的にもちょうどいいし何より生き残っていくためにもお前らパーティを組んだらどうだ」 どこがアドバイスなんだと説教染みた話にうんざりしていると、とんでもない提案を放り込んできやがった。 この言葉に互いに顔を見合わせる。 隣にいるリヒトからどうすると視線を向けられるが、どうするも何も俺の答えははじめから決まっているため返答はしない。   向こうでも三人が話し合っている。 パーティを組むつもりもはじめからないし、此処でのすることはもうないため帰ろうかと踵を返す。 「ちょっと待てよ」 数歩進んだところで赤髪が俺が去ろうとしていることに気づき呼び止めた。
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