第1章

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人魚たちは歌にお月様に対する思いを込めて歌います。 お月様は歌を聞いて微笑んでいます。 お月様の嬉しそうな顔を見て人魚たちも、とても嬉しくなりました。 お月様は、いつも人魚たちを見守っています。 そんなある日のこと、その日は人魚たちは、海の中にある岩に上ってお月様の光 を浴びていました。 その美しい人魚達を見つめる、よこしまな二つの目がありました。一人の男がそ の人魚達を見つめていました。 「なんて美しい人魚達だ。ほしい、ほしい。何としてもほしい。」とつぶやく のでした。そして、そっと音を立てずに人魚たちに近づいていきました。 その声は、人魚たちには、聞こえてはいません。そんなことは知らない人魚たち は、美しい声でいつものようにお月様に歌を聞かせていました。 そして、お月様は、美しい人魚達の歌声を聴いていました。お月様と、人魚達の 幸せな時間が流れていました。
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