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「ちょっと、何?なんでいきなり式の話しになるんよ…」
固まった俺の横で、
葵が4人に呆れたように言っている。
……イヤ、
まぁ、確かに結婚さして欲しいから来た訳やし、いいんやけどな。
ーーまさか、
家族一同からそう言って貰えるとは……思わんかった。
「葵、式挙げんの?籍だけ入れるん?えー、式は記念になるし!」
「……お姉ちゃんが言い出したん?……もう!まだ卒業もしてないのに!」
姉妹でなんかケンカするように言い出したんやけど、
俺って、どうしたらいいん?
そんなことを思ってたら、
葵の両親とお義兄さんに手招きされて、ゆっくり近づいたら、
「いつもの事やけん。まぁ、座って休んどき…」
「……じゃぁ、失礼します…」
「せっかく来てもらったのに…すまんねぇ…」
「……いえいえ」
「いいけん、いいけん。緊張せんと、くつろいでよ…」
「…弟が出来て嬉しいなぁ。宜しく、司くん!」
「ハハ、どうも…」
お姉さんと葵の声をBGMに、
暫く、座って話しをすることになったのだった。
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