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「司ー!先に行っといてなぁ」
「分かった。雅人、遅れんなよ?」
「ああ、解ってるって!」
「司、雅人って、また彼女?」
「あぁ、みたいやな?」
「どっちの子?……あの二人って、可愛いないん?」
孝(たかし)に言われて、
何気なく見てみると…
一瞬、目が離せんかった。
雅人が頭に手を置いて、話しをしている子の隣で、
二人を見守るようにして…
笑いながら相槌を打つようにしている女の子が見えた。
その子に釘付けになってしまった。
初めての事だった。
一目惚れなんてもんを…
まさか、自分がするとは思いもせんかった。
今まで、何人かと付き合ったけど、
一目惚れっていうのは、
只の一度もなかったし。
そんなもん、あるかって…
否定してたところもあった。
自分でイチバン驚いてしまった。
けど、何となく話し掛けるのも不自然な気がして、
孝と一緒に、次の講義のある場所へと向かった。
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