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ーー結局
司の膝の上で、眠ってしまってた。
病院に着くまでの間……ずっと。
……司は、
笑って何も言わなかったけど、運転の邪魔だったよね?
病院でも、ずっと一緒に居てくれて、頭を優しく撫でてくれてた。
「恥ずかしいよ」
「調子悪いヤツは、大人しいにしとけよな」
そう言って、
頭を優しく引き寄せられて、
素直に司の肩に頭をそっと預けた私だった。
名前を呼ばれても、
そっと身体を支えてくれて、
「1人で行ける」
って言っても、
「心配やけん。行かして」
そう言って、付き添ってくれた。
本当は、病院が苦手だったから
素直に『ありがとう』って言いたかったけど……言えなかった。
診察結果は、ヤッパリ軽い熱中症だったけど、
貧血もあるって言われて、また来るように言われてしまった。
「レバー食べなあかんなぁ」
「イヤ!薬飲むけん、いけるもん!」
「薬だけでは、あかんって。アホ」
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