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腕を絡めたら『暑い』って、
言ってたのに、離そうとはしない。
「暑かったら、離そっか?」
「……やっぱ、冷えてきた…」
「そうなん?」
司が照れるのが見たくて、
意地悪を言ってしまう……私。
「……うん、ちょっと…」
そう言いながら、
視線を下げて頭を掻いている司。
「ふうん。暑がりやのに?」
「……うるさい」
ーーヤッパリ、
思った通りの反応に顔がニヤケてしまう。
「あっ!司って、今年も踊るん?」
「踊らんけど、……何?」
「見たかったなぁ、と思って」
そっか、だよね?
ヤッパリ、今年は踊らないんだ。
踊ったあとに出逢ったから、
見たことなっかたんだよね。
凄く、ガッカリしてしまった。
「……まぁ、呼ばれたら、行くけど…」
「え!そうなん?」
嬉しくて司に速攻で聞いていた。
「……葵、そんなに、見たいもんなん?」
「うん!」
そんな私を不思議そうに、首を傾けて見ていた司だった。
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