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「なぁ、葵。まだ痛いん?」
「……うん、寝違えたみたいな感じ。やっぱり筋が違ったんかな?イヤやなぁ、憂鬱になる」
「どれ?」
3日くらい経ってもまだ痛くて
痛そうにするのを見かねた司が手を当てて揉んでくれようとするけど
「いたっ…。」
痛みで涙が出そうだった。
「かなり痛そうやな、筋だったら痛みがマシになると思うけどな。菌でも入ったんかもな…」
「菌?」
「細菌な。解らんけど、血液調べたら直ぐに解ると思うけど」
心配そうに言う司の隣で、
……最近、病院行ってばっかりやなぁ。
血液検査もしてばっかりやし。
そういえば、検査の結果ってまだ聞いてなかったよな。
どうせ行かなあかんのだったら、ついでやし、明日にでも言ってみようかなという気になれた。
「明日行ってくる。痛いん我慢するんイヤやし…水とか飲むんも痛いけん」
「雪降るんちゃん?葵が病院に自分から行くけん」
……チラッ
と私の顔を笑いながら見て言う司にギロッと視線を向けて文句を言おうとしたけど、
「早よう行って治せよな。痛がるん見よったら、辛いけん」
そっと腕に包んで、
頭を撫でながら言ってくれる司に文句なんて言えなくなって
「うん」って素直に答えた。
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