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正面玄関の近くに居たため、
別の建物の最上階にあるカフェまでは、だいぶん距離があった。
その間ずっと私は竜司くんと手を繋いで歩いていた。
「お姉ちゃんってお母さんともぶつかったん?」
私の手をグイッと引っ張りながら聞いてくる竜司くん。
「……あぁ、うん」
それには苦笑いで答えた。
「やっぱりトロいしっ」
すみません、おっしゃる通りです…。
「竜司、そんな言い方やめなさいって…いつも言ようでしょ?ごめんなさいね」
「…いえ」
「はぁい」
口は少し悪いけど素直な竜司くん
そんな竜司くんのおかげで気まずくは無かったけど……。
「お姉ちゃんって、名前は?お母さんの友達なん?どういう友達なん?」
その代わり、
質問攻めにあうことになり…、
好奇心旺盛な竜司くんの質問にはやっぱり苦笑いを浮かべ続けることになってしまった。
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