.。o○めぐる季節~卒業~.。o○

4/20
前へ
/20ページ
次へ
「無理して自分を大事にせんとこ以外全部。って言うても信じんやろ?」 「……うん」 「俺も」 「え?」 「今まで、そんなん思ったこともなかったけん。自分でもビックリした。 聞かれて初めて考えたけど、葵の嫌いなとこや浮かんでこんかった」 どんなけのめり込んどんやろな? 笑えるよなって自嘲するように 照れながら言う司の顔を見つめてたら、何も言えなくなってしまった。 司のアホ… そんなん言われたら… ずっと傍に居たくなるのに。 「司のアホッ」 「は?!葵が聞いてきたんだろ?恥ずかしいこと言わしといて、アホって言うな、アホッ」 「アホと違うもん!」 「ほな、泣き虫やな?」 「もう!泣いてないし」 「これなに?」 スッと頬に指を滑らせて涙の跡を撫でる司を軽く睨んでから、胸にポスッと顔を埋めた。 「司なんて大っ嫌いっ」 「葵に言われたら、ムチャクチャ嬉しいんやけど」
/20ページ

最初のコメントを投稿しよう!

124人が本棚に入れています
本棚に追加