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「変態っ」
「葵のせいやろ?」
「……なんで?」
「葵に逢うまでそんなん思ったことないけん。葵のせいやろ?責任とれよな」
「そんなん知らんもん」
私の肩に顎を乗せたまま、
優しく言い聞かせるように言われて、
優しい声が身体に響いてくると
また声が震えてくるのが解ったけど、
どうすることもできなくて、司に抱きついたまま動けなくなってしまった。
「また泣く、どうしたん?」
ふっと笑って優しく頭を撫でられたら、
何もかも無かったことにして、
このまま傍に居たくなってしまう。
「……頭痛いんやもん」
「弱いのに酒飲むけんやろ、アホやなぁ」
「司みたいに真っ赤にならんもんっ」
「俺は葵みたいに人に抱きついたりせんし、絡んだりせんのやけど」
「……そんなんしてないもん」
「イヤイヤ、覚えてないだけやろ?もっとタチ悪いし。俺のおらんとこでもう飲むなよな?アホッ」
「アホでないもん」
司ぁ、
このままずっと…
一緒におりたいよ……
司のあったかい腕の中で、そんなことを思ってずっと泣いていた。
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