.。o○.めぐる季節~卒業~後編。o○

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「葵ぃ、顔…まだ赤いんやけど、俺のせいなん?」 「…違うもん、暑いだけやもん」 意地悪っぽく笑いながら言ってくるから、思わず解りやすい嘘をついてしまった。 「ふっ、嘘つき」 「……ホンマやもん」 苦しい嘘って解ってるけど、認めたくなかった。 司のことをもっと好きになっていく自分を……。 「葵ぃ、どんどん真っ赤になっていくんやけど」 「……もう、司のイジワル」 笑いながら司に言われて余計、 自分でも解るぐらい熱くなっていくから、司の胸にポスッと顔を埋めた。 そしたら司が凄く優しい声で囁きながら私の頭を撫で始めた。 「葵ぃ、イジワル言うてごめんな?」 その間、私は司の胸に顔を埋めたままでいたけど…、 「いつもイジワル言うてしまうけど、出逢ってからずっと葵のことっ…」 これ以上… 司の言葉を聞いてしまったら、 もう司から離れることなんてできなくなりそうで…、 ううん、離れることなんてできなくなってしまうから、司の言葉の続きをキスで遮った。 司の首に腕を絡めて僅かな隙間もできないように何度も何度も……。
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