.。o○.めぐる季節~卒業~後編。o○

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「剛は他人事(ヒトゴト)やけん、そう言えるんでぇ」 さっきから言いたいほうだいの剛の言葉を思い出して、またイライラしてきた私は思いっきり剛を睨み付けた。 「ホンマに他人事やし」 「心配とか言よったのに」 「葵は親戚やけど、司とは他人やし」 この前も感じたけど、 剛が司のことを良く思ってないような気がした私は一応、確かめることにした。 「剛って、私のこと好きなん?」 「はぁ!?あり得んし、オレは素直で胸の大きい子がタイプやし、自惚れんな!」 「素直じゃなくて、胸も小さくてごめんね、失礼な」 そうだよね。そんな訳ないよね。小さい頃から私と剛は姉弟みたいなもんだったし。 「別れることないと思うけどな、司みたいな物好き他におらんと思うけどなぁ」 「竜司くんにはお父さんと一緒に暮らしてほしいもん。もう、決めたし」 俯いてボソッと言うと 「どうせ頑固やけん聞かんよな、できることは協力するけん、ひとりで悩むなよな」 少し呆れたように笑いながら「弟みたいなもんやし」って言ってくれた。
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