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「葵ぃ、はい、ちゃんと撮れたよ」
「うん、ありがとう。今度は由貴と雅人さん撮ってあげる」
卒業証書を受け取り、スーツに身を包んだ司と袴を着た私の写真を由貴に撮ってもらってた。
「うん、お願い」
由貴に携帯を受け取ろうとしていたら、
「葵ぃ、俺が撮るわ」
って言いながら司が横から携帯を先に受け取ったと思ったら、
「葵、動きにくいやろ?」
「……いけるのに」
「コケたら恥ずかしいやろ?」
「コケんもん」
「冗談じゃって。俺が撮りたいだけやけん、撮らして、な?」
耳元で笑いながら言ったあと写真を撮り始めた。
毎年、何故か卒業式の日は春の嵐になってしまう。
今年も朝から凄い雨と風に見舞われていたから足元が滑りやすくなっていた。
だから司が気を遣ってくれたのだった。
そんな司から目を離せなかった。
スーツに身を包んだ司はスーツがよく似合ってて凄く大人で見とれてしまってた。
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