.。o○.めぐる季節~卒業~後編。o○

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「葵ぃ」 「…ん?」 暫く私に応えてくれてた司に呼ばれて瞼を開けると…、 「急にどしたん?」 「スーツ着とうけんかな?司が大人っぽいけんドキドキして緊張する。ほなけんあんまり言わんとって」 顔を隠すために少し俯き気味に言うと、 「アホッ、葵だけと違うけん。俺も緊張しとうけん」 「嘘つき、笑いようよ?」 司が笑いながら言ってきたから 信じられなくて、少し怒ったように聞いてしまったのに…、 「ニヤケとうだけやし、俺も葵が綺麗やけん緊張しまくっとうけん。俺らってふたりともアホやなぁ?」 「うん」 照れて言いながら、ぎゅっと抱きしめられて腕のなかで小さく頷いたら、 「葵ぃ、俺ここで初めて葵のこと見掛けた」 「え?」 急に言うから驚いてしまった。 「見掛けてからも、ここで何回もスレ違ったし。ほなけんここに連れてきた。葵に知ってて欲しいけん」
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