.。o○.めぐる季節~卒業~後編。o○

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「いつも葵って笑ってた気がする。今は泣いてばっかりやけど、葵にずっと笑ってて貰えるようにこれから頑張るけん、俺のこと見とってな」 「司ぁ」 「また泣く、泣かしたぁないのに」 ぎゅっと抱きしめられた腕のなかで、胸にしがみついて泣きながら時々司の名前を呼んでた。 「卒業式やけんやもん」 「ふ、わかったけん、あんまり泣いたら誰かわからんようになるん違うん?」 「化粧そんなしてないもん、司のアホッ」 「見せてみ?」 「イヤ!」 「いいけん」 泣き止んで怒ったように言ってると、司が顎に手を添えてきたと思ったら顔を上に向けられた。 優しい表情で見つめられて、ゆっくり近づいてきた司にキスをされた。 司とキスなんて何度もしたことあるのに。 司と初めてキスをしたときみたいに緊張してドキドキしてた。 「俺、葵が綺麗やけん緊張して震えてきた」 「雨で濡れたけん違うん?」
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