.。o○.めぐる季節~卒業~後編。o○

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「司ぁ、呆れたん?」 「うん、呆れた。アホな葵のこと解るんは俺だけやけん、俺のことだけ見とけよな?」 呆れられたと思った私が、ゆっくり顔を上げて聞いてみたら、 優しく笑いながら言ってくれる司から目を逸らせなくなった。 「葵ぃ、じっと見るなって」 「イヤ、司が見とけって言うたもん」 「ふっ、やっぱりアホやなぁ?けど、葵より俺のほうがもっとアホやけん」 「なんで?」 「教えん」 「えー、気になるっ」 笑って誤魔化そうとするから、 気になって司の顔を覗き込んで聞いてみると、 「言うても笑うなよ?」 「うん」 「引くなよ?」 「うん、わかったけん。はよう言うてぇ?」 「ふっ、葵ぃ、わかったけん、言うけん。落ち着けって」 「司が焦らすんでぇ、気になるもん」 何度も念を押してくるから、 焦らされてるようで、それがイヤで急かすように司に詰め寄った。
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