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その日の夜は、
部屋に籠ったきり、
夕飯も食べずに、ずっと泣いてばかりいた。
初めてこんなに好きになった人に、事情があるにしても…、
あんな、たった一言で…済ませてしまった自分に腹が立ってしょうがなかった。
あんな酷い別れかたした自分のことを司に嫌われるのが怖くてしょうがなかった。
素敵な思い出のまま、覚えてて欲しかったのに。
本当は、ずっと好きで居て欲しかったのに。
思い出になんてして欲しくなかったのに……。
司ぁ、ごめん…
そう…こころのなかで、
何度も、何度も…、
繰り返し、繰り返し…、
泣きながら、司に謝り続けた。
でも、浮かんでくる司の顔はどれもみんな、優しく笑ってる顔しか浮かんではこなかった。
葵は、ホンマに、どうしようもないアホやなぁ…
って司に言われてるような気がした。
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