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「葵ぃ、今度の休みに、俺の家族に会うて欲しんやけど?家族っていうても、親父と兄貴しかおらんけど。あ、歩さんと竜司もか」
「そんなに、急に?」
「俺にとったら、やっとなんやけど?はよう、葵とも家族になりたいけん。いいやろ?」
「うん。ありがとう」
司の所に帰って荷物の整理をしてると、急に言い出した司に驚いたけど、素直に答えた。
「司ぁ、お母さんにも会いに行ってもいい?」
「あぁ、うん。ほな、帰る前に寄るわな」
「うん」
「葵ぃ、ありがとう。母さんに会いたいって言うてくれて。絶対、喜ぶと思う」
「ううん。お礼やいいのに。ずっと会いたかったけん」
司のお母さんは、司が小さいときに病気で亡くなっているから、もう会うことは出来ない。
けど、きっと優しい人だったんだろうな、司みたいに…。
写真の中の小さな司と笑ってる優しい顔が浮かんできた。
司のお父さんは、神社の宮司さんをしながら、司とお兄さんを一人で育ててくれたらしい。
お父さんは、阿波おどりの有名連で踊ってたことがあるらしく、大学の連でも教えてたらしい、その時に歩さんと知り合ったらしい。
歩さんの両親に反対されてたけど、今は許してもらって一緒に住んでいると、お父さんと歩さんのことを司が昨日教えてくれた。
お父さんとお兄さんには、初めて会うから緊張するけど、司の家族に会えると思うと嬉しい。
それに、司の家族になれると思っただけで、幸せで胸が一杯になってゆく。
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