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倉田先生にも簡単に説明して、休憩時間を迎えた。
「ふぅん、そうだったんかぁ。小泉って思い込み激しそうやもんなぁ?」
「……。」
その事については、何も言えなくなった。
「でも、その間、ずっと想い続けてくれてたって凄いなぁ。イケメンだったし、羨ましいなぁ」
そんな私に、机に頬杖をついて、上目遣いでジーっと見ながら言う琴子先輩。
「琴子先輩だって素敵な旦那さんが居るじゃないですかぁ」
「うん、居るけどねぇ!けど、倉田先生にも知ってて貰ってちょうど良かったかも」
笑ってたと思ったら、急に笑うのをやめて真顔で話し出した。
「え?どうしてですか?」
「だってあの先生って、ここくる前に大学病院でナースに手を出しまくってて、居られなくなって、院長の身内だからってここに来たのに」
「あぁ、そういえば、倉田先生がここに来た当初、琴子先輩、言ってましたね。でも、それとどういう関係があるんですか?」
私の言葉に、ふぅ、とタメ息を大袈裟に吐き出して、呆れたように喋り出した琴子先輩。
「小泉のこと気に入ってたもん。気づいてなかったんだろうけど、当の本人の小泉は」
「へっ?」
思いもしてなかった言葉に変な声が出てしまった。
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