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「葵ぃ、これからも、よろしくな?」
「私のほうこそよろしくな?」
「こら、真似すんな」
「司こそ、真似すんな」
暫く黙ってくっついてると、私を閉じ込めたままの司が、不意に照れながら言うから、どうしても茶化して言ってしまう。
「葵、真似すんなって」
「司も真似すんなって…んっ」
そんな私の口を塞いだのは、少しムスッと怒った表情をした司だった。
けど、スッゴく優しいキスをしてくれた。
「葵、ありがとう」
「え?」
直ぐに離れた司に、そんなことを言われて驚いてしまった。
「俺と結婚してくれてってこと」
「それだったら、司こそありがとう。私のこともらってくれて、ホンマに嬉しい」
「俺も、スッゴい嬉しい」
「私のほうが司よりもっと嬉しいもん、司に負けんもん」
「俺のほうが葵には負けんって」
いつまでも、くっついたまんまで、そんなどうでもいいことを言い合ってじゃれあってた。
これからもずっと司と一緒に居られるって思うだけでとっても幸せだった。
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