.。o○めくるめく季節の中で.。o○

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午前中に神前式を終えてからは、披露宴が行われる海沿いのホテルへと移動した。 披露宴といっても、親族と仲のいい友人などを招いた簡単なものだけど、みんなに祝福されて本当に楽しい一時となった。 夜には、雅人さんと由貴が二次会を開いてくれて、お酒があんまり飲めない司は、イヤイヤと言いながら、結局は楽しく過ごしていた。 雅人さんと由貴には、社宅に引っ越すときに、私たちが離れていた理由も話していたから、本当に喜んでくれた。 司に別れを告げた時に、雅人さんと司が仲が良かったから由貴とも連絡を取らなくなってしまったのを、初めは凄く怒られたけど、理由を知ってやっと許してもらえたのだった。 「葵と高岡先輩が結婚できて良かったぁ~」 「由貴、飲みすぎやけどいけるん?」 「雅人がおるもん」 私は、酔っ払った由貴に抱きつかれて、動けなくなっていた。 そこへほろ酔いの雅人さんが来て、由貴をヒョイっと抱き抱えて、 「もう、お開きになったけん。あとは仲良く部屋に戻ってイチャついてな。司が朝まで頑張るって言よったけん、葵ちゃんも頑張ってな」 なんて言うから、言い返そうとしていると、いつのまにか近くに来てた司が「うるさい、ささっと帰れよな?酔っ払い」って雅人さんの頭をパシッと叩きながら言い返してくれたから、ホッとしてしまった。 あんまり、そんなことを言ってくる人じゃないから、どう返していいか解らず困惑してたから……。
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