第3話

≪現在≫

えー……っと、なにか話しましょうよ。

初めて来た、駅前の中華料理店。

ターンテーブルを3人で囲み、それぞれ黙々と食べている。

「美味しいですね、ここ」

「そうですね」

沈黙に耐え兼ねた私の言葉に、話題を膨らませようとする気配皆無の長身イケメンが返答する。

……南条さんだ。

なんでこんなことになっているかというと、本当は古賀さんと南条さんと小宮さん3人で食事しましょう、ということになっていたけれど、古賀さんが急用ができて来れなくなったらしい。

それでも予約してあるから行きましょうと南条さんに言われた小宮さんが、2人きりは気まずくてしかたないからと、急遽私を誘った。

……で、今に至る。