≪現在≫

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「……」 目が覚めると、見慣れた天井だった。 「あ、起きた」 今見ていた夢と同じ声がベッド脇から聞こえ、眼鏡をかけているものの同じ顔に覗き込まれる。 学生服じゃなくて、スーツだけれど。 「だいじょーぶ?」 「……は?」 ガバッと起き上がり、時計を見ると6時過ぎ。 幸いそんなに時間は過ぎていなかった。 さっきまでのことをすぐに思い出した私は、 「すみません!」 と、勢いよく羽島さんに謝る。 「や、風邪なのに玄関で立ち話させたこっちが悪いと思うんだけど。てか、起き上がらなくていいよ。体、けっこう熱かったし」 「からだ……」 瞬時に玄関からこの寝室まで抱えてきてくれたんだということに気付き、記憶はないのに思いきり恥ずかしくなる。 「それより、羽島さん会社に戻ってください。私は大丈……」 「あのさ」
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