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午後二時。
かっちんと一緒にお昼ご飯を食べた後、学校から直接羽島さんの家へ向かった。
最寄りの駅で降りた私は、胸を押さえて大きく息を吐く。
なんせ、待ち合わせ場所が羽島さんの自宅。
前回のこともあって、いろいろと意識せずにはいられない。
「あ。羽島さん? 今、駅に着いたよ」
電話をしながら、駅を出口の方へ歩く。
『あー、わかった。今から……、と』
なにか言いかけて止めた羽島さんが、
『覚えてる? 道。一人で来れる?』
と続ける。
てっきり迎えに来てくれるのかと思ったけれど、前回来たときにしっかり道順をインプットしていた私は、
「もちろん!」
と元気よく答えた。
羽島さんは、『気を付けて』と電話を切った。
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