5126人が本棚に入れています
本棚に追加
/40ページ
「こんにちは!」
「こんにちは」
「おじゃまします!」
「どうぞ」
「あ!」
羽島さんの家に着き、玄関に上がろうとしたところでハッと思い出し、
「卒業おめでとう!」
と、コンビニ袋を手渡す。
「ありがと。……プリン?」
「うん!」
勢いよく返事をしてニコニコしていると、
「犬みたい。無駄に元気」
と言われ、頭をクシャクシャと撫でられた。
私は直接来たから制服のままだけれど、羽島さんはすでに普段着に着替えていて、チノパンにロンT、その上にカーディガンを羽織っていた。
「駅に学生たくさんいた?」
部屋に入ると、羽島さんが前回と同じ場所に腰を下ろしながら聞いてくる。
「うん、羽島さんの学校の生徒も、うちの生徒もちらほら見たよ。卒業証書の筒持ってる人もいた」
「ふーん」
最初のコメントを投稿しよう!