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テーブルに頬杖をついて、私の方を見る羽島さん。
私も同じ場所に座って、膝を丸めて彼を見る。
「なに?」
「いや、嬉しいなーって思って。今回はいつもより早い間隔でまた会えたから」
「そう?」
軽く流し、「いただきます」と言ってプリンを開ける羽島さん。
あいかわらず、そっけない。
「そういえば、今日も朝、お年寄りに席譲ってたね。羽島さん」
「よく見てんね」
「今日だけじゃなくて、毎日見てたもん」
「どーも」
あっと言う間にプリンを食べ終え、ベッドの側面に背を預けた羽島さんは、「ごちそうさま」と言った。
私も真似して、膝を抱えたままベッドに寄りかかり、天井を見上げる。
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