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「……ん?」
目が覚めると、しばらくボーっとして天井を見た後、部屋の風景に違和感を覚えた。
すぐさま横を向くと、羽島さんの寝顔のアップに斜め上から見下ろされていて、危うく悲鳴を上げるところだった。
パッと顔を戻すと、わずかにベッドの軋む音がして、否応なしにこの状況を理解し、今までのことを思い出す。
うわー……。
……。
うわーうわーうわーー……。
起こすといけないので、声を出さずに、心の中でジタバタする。
……致してしまったんだ。
羽島さんと。
羽島さんと……。
一つひとつ詳細に思い出そうとしたけれど、恥ずかしさで転げ回ってしまいそうになり、ブンブンと頭を振って中断。
起きなかったかな、と再度羽島さんを見て、その睫毛が動いていないのを確認し、大きく深呼吸をした。
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