5126人が本棚に入れています
本棚に追加
/40ページ
沈黙が続いて、なんとなく気まずくなったので、
「あ、お菓子食べよう!」
と提案して、コンビニ袋をガサガサとあさる。
「飲み物なくなったから、なんか持ってくる」
羽島さんはそう言って立ち上がり、部屋から出て行った。
私は、チョコレートのお菓子を袋から出して、ソワソワしながら、正座している太ももを手でこする。
なんだか、自分の部屋に羽島さんを招いた時のことを思い出す。
2ヶ月前のあの日、初めてキスしたんだよなぁ……。
思い出した途端、頬が熱くなった。
いやいや、あれから何回かしちゃってるし、キス。
なに意識してるんだ、私は。
顔をパタパタと手の扇子であおぎ、意味もなく立ち上がる。
「わ」
そして、立ち上がった拍子によろけてしまい、羽島さんの勉強机の上に手をついた。
最初のコメントを投稿しよう!