5126人が本棚に入れています
本棚に追加
/40ページ
羽島さんの、今の好きの数値はどのくらいになったんだろう。
わかりづらいけど、この、なんとなく想われてる感は、私の思い過ごしかな。
「なにニヤけてんの?」
「え? ニヤけてる?」
「うん」
「や、だって、……もしかしてヤキモチやいてるのかなー、なんて思ったりして。アハハ、アハハハハ」
「……」
「ハハハハハ」
「……」
「ハ……」
「……」
私の乾いた笑い声は、羽島さんの無言の圧力により、空しくもぺしゃんこになって消えた。
「……すみません」
私は謝って、立てた膝を寄せ、その腕の上に顎を乗せ、背中を丸める。
……が。
「……」
前のテーブルを見ていた私の視界の真ん中に、隣の羽島さんの斜めにされた顔が急に出現して、息が止まった。
最初のコメントを投稿しよう!