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大丈夫だから。
……大丈夫。
大丈夫、大丈……。
「……」
目が覚めると、すでに明るかった。
カーテンをしたままでも漏れている光に、咄嗟に時計を確認しようとするけれど、自分の部屋じゃないので見当たらずにきょろきょろする。
9時半……。
意外と近くに置かれていた、ベッド脇の棚のデジタル時計を見て、昨夜のことを思い返す。
寝るのが遅かったということもあってか、久しぶりの9時以降の起床。
二日酔い半分の重い頭を起こし、私はベッドから足を出した。
羽島さんは……いない。
立ち上がりざま横のスペースに手をついたら温かくて、ついさっき起きたのかもしれない、とぼんやり思った。
「……え? 集まるんだ?」
寝室のドアを開けようとしたとき、廊下のほうから羽島さんの声が聞こえ、私は立ち止まった。
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