≪現在≫

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「小5」「中1」「幼稚園」 「は?」 古賀さんに文句を言いながらひとり出遅れた羽島さんが、ポカンとした顔で固まる。 「へー、南条さん、中1の時なんすね。ていうか小宮さん、幼稚園って」 「友達のお父さんよ」 「あー、なんか、ぽい。はい、課長、負け1」 「おい待て、そもそもこれ、質問を出すお前が一番有利じゃ……」 「じゃあ、次は……」 そんな感じで始まったゲームは、社内で苦手な人は誰だの、何フェチだの、古賀さんがポンポンとお題を出していって、10問近く続いた。 「親睦を深めるには、こういう質問ゲーム的なものが一番いいっすよ」と言う古賀さんに、確かに一理ある、とは思いつつも正直疲れてきたころ。 「はい、じゃあ最後! 最近いつキスしましたか? 俺、半年前」 ようやく最後かと思った質問は、なかなか答えにくい質問だった。
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