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「お疲れ様~。今帰り?」
明るく聞いてくる堤課長に、我に返った私は、
「お疲れ様です。すみませんが、お先に失礼します」
と頭を下げ、羽島さんにも会釈をし、開いたままのエレベーターにそのまま乗ろうと1歩進む。
「ねーねー、三浦さん。キミ評判良いよ、仕事ができるって」
……が、堤課長が私の肩にポンと手を置いて話を続ける。
「いえ、そんなことは」
ハハ、と愛想笑いしながら、私はゆっくり閉まるエレベーターの扉を横目で見た。
「資料が見やすいし無駄がない。それとね、接客態度も電話応対も丁寧。気遣いもできる。はたから見ててもわかるよ。カンペキ」
「過大評価です。私はそんな……」
「一課に欲しいね、是非」
「堤課長。彼女から業務報告受けるんで、先行っててもらえます?」
「ハハ、冗談だよ、羽島」
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