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羽島さんが今住んでいるマンションは、私の実家からでも電車でそんなにかからない距離なので、私は電車に乗り、降りたその足で歩いて向かった。
もうお昼だし外食する可能性もあるけれど、羽島さんが食欲がなかった時のために、途中、コンビニでサンドイッチやおにぎり、彼の好きなプリンやコーヒーを買った。
歩きながらシャカシャカと音がするコンビニ袋に、昔、デートの時によくこうやって袋を提げて向かっていたな、と思い返す。
「……」
……だから、なんなんだ。
ここ数日、やたらと当時を思い出してしまう自分に呆れ、私は背筋を伸ばし、ブーツの音を大きくして、無理やり25歳の自分を表面に出そうとした。
そして、彼のマンションへと続く道の角を曲がる。
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